会長の時間/2023年8月3日
本日は最近多い企業のコンプライアンスに関することを少し考えてみたいと思います報道等であるような事件・事故・刑事・民事などはわが身においてどのような対応をすべきか非常に考えさせられます。
もし、「社員がやった」「知らなかった」では済まされることのない現実がそこにあることは確実だからです。
会員の皆様も日頃の生業のなかで想定外のことが起こることも、また予見しつつ起こる場合もすべて経営者・事業主の責任は転嫁できないことも確かです。
現在直方労働基準監督署では死亡災害多発警報が発令されています6 月までで製造業・建設・運送業の死亡災害が3 件あり平成11 年の6 件を抜くペースです他所管轄の直方市内での死亡事故は更に2 件あり合わせると直方市内での労働災害死亡事故は5 件にも上ります。
被災者は家庭を支える大黒柱でした。
ご家族の心中を思うと本当にお悔やみを申し上げます。
このような労働災害事故については大半が危険予知の兆候とリスクマネジメントによって回避ができたという報告と再発防止が可能である旨があります。
個別の事案ですが、安全帯のルールの徹底や荷下ろし作業の指差し確認、設備等の安全衛生の徹底と改善です。
その監督不行き届きが事業や経営者の責任となります。
例として交通安全週間や旬間中ではかなり事故の発生は抑えられているそうです。
これはその期間は警察による取り締まりが厳しく、皆様も黄色信号での交差点侵入や一旦停止、横断歩道での歩行者安全確保に注力をしているからです。
監督者がいるからです。
ところが、1 月と7 月の年2回の全国労働安全月間では労働災害は減らないそうです。
これは監督者がいないからです。
先ほどの労働災害死亡事故にはその啓発はいささかは作用しますが、現場での業務には監督者が不在で、しっかりと業務に関する安全知識と会社でのルール徹底が見届けられない中でちょっとしたことで大きな災害へ繋がってしまいます。
労働災害は特に人命や損害賠償に関わることですが、ハラスメントや顧客への損害などことの大小にかかわらず多岐にわたることを「知らなかった」ではなくて起きる前に「知ろうとする」ことに事業コンプライアンスの始まりはあるのではないでしょうか。
ロータリーの奉仕活動や災害時の危機管理委員会による研修会は9 月に開催されます。
「ロータリー、ロータリアンにとって好ましくない事態のすべて」が危機と定義されています。
(※ロータリークラブ、ロータリアンの内的・人的諸問題は除く)これにつきましては申し立てがあってはゼロ容認、つまりすべからずRI に72 時間以内の報告が義務付けられています。
私個人では「知ってからの」対応はルール化されていますが、奉仕活動・財団活動での対外的・青少年にかかわるときに今一度、「知ろうとする」心構えとしてロータリーの中核的価値観(親睦・高潔性・多様性・リーダーシップ)を実践することだと思います。
また、先ほどの事業コンプライアンスの基礎にもなります。
事業コンプライアンス活動を進めていくことは職業奉仕の基本ではないでしょうか。
そして我々の「4 つのテスト」は今でも、皆様の生業が直面する課題においても説得力と指標である言葉と感じます。